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最近食べたものすごく美味しいパンと、最近読んだきゅーんとする本について

まずは最近食べたものすごく美味しいパンについて。

小田急豪徳寺の駅で、名前も見ずに入ったパン屋さんの、かたーい生地のパン。中にはマーマレードのような、ていねいに煮詰められた柑橘系の果肉と、ほど良い甘さのホワイトチョコ。柑橘特有の果皮の苦みとホワイトチョコの甘みはコーヒーの香ばしさをよりいっそう引き立てた。その日はものすごく寒い日で、三軒茶屋から世田谷線に乗って、こくこくと眠り、山下の駅に着いた頃には遠くの稜線がすっかりオレンジに染まっていた。吸い寄せられるように入ったあのパン屋さんには二度とたどり着けない気がする。

 

そしてもう一つは、僕がここ5日間くらい毎日食べているパン。セブンイレブンのクイニーサンドミルク。キャラメリゼされた生地のカリカリとした食感と、焦げた苦みの中にある、口の中を跳び回るようなお砂糖のあまみ。噛むたびに溢れてしまうほどふんだんに挟まれたミルククリーム。はっきし言うて、おいしすぎる!

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最近読んだきゅーんとする本を2、3冊。

 

一冊目、加藤千恵さんの「ハニービターハニー」は短編集。二年以上付き合った彼から「好きな人ができた」ことを告げられた夜、二人が久しぶりに手を繋いで眠った、という描写に胸がきゅーんとなります。

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二冊目は、西加奈子さんの「白いしるし」。人が、「素敵だ」と思う人と惹かれ合うことのステキさと脆さ。背中にぴたりとくっついた危うさが恋を恋たらしめていて、苦しくて嬉しくて、とにかく空中をパンチしたい気持ち。もうやめとき、でもそうやんな、好きやねんもんな、という具合にきゅーんとなります。

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三冊目は、佐藤真由美さんの「恋する短歌」。表題通り、恋する短歌とそれにまつわる短いエピソードが書かれています。短歌のリズムは軽やかで、だからこそ恋のたのしさだけでなく、負の断面をもほのめかす。短歌で想像をかき立てられた後のエピソードはどれも想像を超えていて、きゅーんとなります。

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p.s. 甘さと苦さって12月はとても色濃く感じられるのに、おせち食べた瞬間嘘みたいにぼやけてしまうな!