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日記⑩+⑩+⑩+⑩+⑩+⑩+⑩+⑨ 猫戦のライブに行った/Laura Day romanceVo.井上花月の魅力(順番前後します!)

2023年12月20日、猫戦のライブに行きました。猫戦が2022年に出した1stアルバム『密・月・紀・行』は、既出の『鶴』や『ヴァーチャル・ヴァカンス』を含めた10曲(ヴァーチャル・ヴァカンスはhoneymoon ver.とオリジナルの2つ収録)からなるアルバム。このアルバムは、頭からつま先まで猫戦にしか出せない癒しの栄養素を詰め込んだようなアルバムだった。僕は犬派やけど、猫派の人が日々猫から感じているであろう癒しが、猫戦を聞いている時には感じられるような気がするのです。

ギター、アップライトベース、ピアノ、ボーカルというドラムレスな四人体制。クリスマスツリーをバンドセットの後方に配置し、オレンジや黄色といったあたたかな光と客席までの距離の近さがとっても親密感を高める。楽曲の間(時には楽曲中も)にはトークが入り、メンバー同士の日常の感じがよく伝わってくる音楽も雰囲気もあったかいライブやった。ライブハウスでありながら食事も提供していた会場では、演奏中にも番号札を持った人を店員さんが良い匂いを漂わせて探すシーンが何度もあった。トークの多さと親密感で、さながらディナーショーの様相。猫戦に求めているものは硬派とは真反対にあるようなものなので、心地よかった。立命館大学で組まれたということもあって関西弁なのも親しみやすい言うんか、同じ言語使ってる分、もっとナチュラルにメンバーの個性が入ってくる感じがした。

四人体制で音源とは異なるアコースティックVer.だったライブは、僕が22歳になったからこそ良さが分かると言うんか、昔やったら単調で眠なってまうで、やったのがやっと少し良さが分からせてもらえる年になりました、おおきにというのが率直な感想。局長として穏やか、の中のベースのうごめきが、はっきり音として存在してないリズムの裏や表に「んぶっ」とハマる感じ(ああ、これのことをグルーヴと言うんやろか)や、ピアノが五線譜の上を小学2年生の遠足くらい落ち着きなく動き回る感じとか。それらがハーモニーとして(ハーモニーとしてとか言うてる笑)、そこに居合わせた人には”一曲”として還元されているさま、やっぱライブというのは体感、が本当みたいなとこあるね

新曲「キューティー・ハニー・メロマンティック」にはBROTHER SUN SISTER MOONのボーカルの方とLaura Day romanceのボーカル井上花月が現れて(!)コーラスをやった後、そのまま猫戦とその二人で桑田佳祐の『白い恋人達』を演奏してくれた。これ、っんまにやばかった。録りたかったなあ。一回偉そうにさせて欲しいねんけど、井上花月の時代がもうすぐ来ると思う。何を歌ってもあの人の曲になる。鼻にかかったような声でネチっとするかと思ったら、転校してしまう友達の別れ際の挨拶くらいカラッとしてもいる。例えば"Sad number"のようなHomecomingsを彷彿とさせる曲がある。それは2010年代からの女性ボーカルインディーロックの系譜(チャットモンチーやきのこ帝国から派生して、yonigeやChilli Beans.に繋がってる、と僕が思っている)に位置付けることもできるねんけど、それを特別にしているのは井上花月の声、声、声!「春を連れ去ってしまえば」と言う歌詞があるねんけど、この「ま」の音が聞いたことない声色。

2020年に出た1stアルバム『farewell your town』はジャケットから素晴らしいけど、まるでジャケットのイラストのような中身の曲の色彩の豊かさ。ポップソングの作り手としてのセンスが1曲目から12曲目の"rendez-vous"まで、全部に詰め込まれている。聞かせる曲、例えば③girl friendとか⑩FAREWELL FAREWELLに声の良さがもろに現れるものはもちろん、②・⑤・12、あたりのポップ!カラオケで歌いたい!みたいな曲でもお大きすぎる存在感でLauraの曲になる。

かと思えば2022年に出した2ndアルバム『roman candles 憧憬蝋燭』はこちらもジャケットの写真のような、川辺の憧憬や小さい頃の寝る前、もう一人で寝なきゃなんだな、と思うような寂しさと一握りの勇気、ベッドは気持ちいいな、みたいな感情になる曲。

もし今後「そばかす」みたくアニメタイアップでキャッチーな曲が出たら(それは近い将来やと思う)、Laura Day romanceはガガーっと遠くに行っちゃうと思う。今も近いわけちゃうけど。来春の802の春のキャンペーンソングに出て欲しい人ランキングでぶっちぎり一位!