カナダに来て3週間と少し経って、順応の段階はほぼほぼ終わったかと思われる。大阪から東京に移り住んだ時よりも遥かに文化の差は大きかったはずなのに、あの頃よりも早く順応できたように思うし、すでに毎日の通学の変わりばえのしない景色にうんざりし始めたりなんかしている。
最初の一週間は、一日がなかなか終わってくれなかった。全ての瞬間、頭を使ってどうにかしなければ乗り越えられなかったし、何かしなければ何も起こらなかった。外からは何もやってこなかった。頭を働かさずにできることが何一つなかったからだと思う。それに、太陽が完全に沈むのは21時前だ。僕の一日という概念は少し拡張した。ところがどっこい、日々はすぐに日常になってしまう。そして、"日常が過ぎ去っていくのは僕にはあまりに速すぎる"
でも今、僕はなにやら言葉では説明できない弾力のあるかたまりみたいなものに支えられたり、触発されたり、動機付けられたり、ただそこに浮かんでみたりしている。全ての行動が停滞で無い。例えばよく晴れた日の放課後、サンシヤーン(Liam語:Sunshine)を浴びているだけの時間でさえも、愛しくてこのまま離したくないようなものに感じられる。I wish these days would last forever. 幾分感傷的だし、この世の摂理みたいなもので、全ての物事は高水準の時期の後、低下していくのは分かっているつもりですが、とりあえず今のところは。
