もっとわすれる!

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日記⑩+⑩+③

7月27日

すごい夜だぞ、これを読み返しているしばらく後の自分、この夜の気持ちを思い出せる?27th Julyに配信された音楽の実に豊富ですてきなことよ。f:id:takaabgata:20220727175801j:image瞬く間に'22Summerを彩った煌びやかなサマーソングたちよ。君たちに最大級のさんじを。うまれてきてくれてありがとう。それぞれに抱いたイメージを記すことにする!忘れないように。

 

tokyo/yonawo feat. suzuki mamiko, Skaai   じめっとした日本らしい夏の夕方を想起させる。玉川通り、池尻大橋や三茶あたりの小洒落た居酒屋のテラス席から遠くの蜃気楼を眺める。風が心地よい、ああ、ここは東京だ。バケットハット、パタゴニアショーツを着こなす長身細身の少し髭を蓄えたお兄さん。人生ベスト盤にはKIRINJIと悩んだ末にceroをチョイス。そういうお兄さんが細いタイヤのロードバイクであくまでも生活圏、ネギの飛び出た斜めがけのカバンでゆく。

People/優河                                                              夏休みの最後の日、その夏ぜんたいを振り返る時のイメージが迫りくる。書くことを忘れていた"毎日ひとこと日記"を書かなきゃならないんだ。それらは"全て通り過ぎた時間"のこと。お盆、田舎に帰った、縁側で風を待った。自然と戯れて、予想だにしないケガをしたけど、おじいちゃんには心配をかけないために黙っておいて、後でこっそりお母さんだけに伝えた。とても焦ったことはもちろん隠した。豪勢な夕食がテーブルに並んだ。なぜかお腹は空いていなかった。夜、がやがやした居間から長い廊下の先にあるトイレへ立った、一人で立った。暗く、ひんやりとした廊下の裏側のどこか、何かの気配がした。束の間の邂逅。仏壇の上にはいろいろな写真が並んでいて、どの人も僕に似ていなかった。でも写真の中のみんな笑っていた。翌朝早く、家の前で名残惜しく祖父母に別れを告げる、片手には持って帰っていいよ、と言ってくれた虫網がある。また来るね、大きな大きな山のご神木をバックに、父の運転する車は畦道を時より大袈裟なほど車体を揺らせながら行く。秋の虫の声が聞こえた気がした。

トローチ/PUNPEE & BIM                                       お昼時、お腹を空かせた僕たちを乗せた車は茅ヶ崎から鎌倉の方へ目下走り続ける。カーブがくる、左に大きく膨らみ、海に接近する。隣に座る友達が遠心力に負けて僕に強くのしかかる、「おい、重いって!」「窓開けよ!」「風気持ち〜」それぞれが思い思いのことを話す。文脈なんてものは、いつもそこにいる人数分だけ作られていく。そしていつの日かこの瞬間瞬間が、大きなものがたりとして僕の中に記憶として残っている。そんなことを考え始めるとふと、みんなといるのに一人ぼっちでいるような気持ちになる。「なあ!なんか食べたいもんある?」「んー!鰻は?」なんて高気圧にかまけて希望を口に出してみる。「贅沢しちゃうか!」一人ぼっちにさせてくれないみんなと、あてもなく徹頭徹尾夜な夜な何かをただ走らせ続ける。若さにハンドルを握らせて。

Gentle Hand/Original Love & TENDRE            待ち合わせは三宮駅前、パイ山で。レコード屋さんや古書屋さん、古着屋を巡って中華街で食べ歩いたら、夜はポートアイランドに行こう、そう言ったあなた、完璧なプランだね。今日わたしは初めてあなたを横から見ます。横から、って不思議ね。正面や背後からとはまるでちがって手がこんなに近くにある、耳がある、予測不可能なタイミングで顔が私の方を向く。右と左でも全然ちがって見えるのね。対峙をしていない隣同士は色々を隠せると同時に色々を発見できます。レコード屋さん、あなたの左隣で次から次に注意深くレコードを少し上げては下ろしを繰り返します。わたし、本当は別のコーナーが見たいけれど、あなたの手の動きがどこで止まるのかが気になってここを離れられないでいます。あ、手が止まった。そのジャケットすてきだね、言いいかけたらあなたが、これかっこいいなと呟きます。わたしはあなたがそのジャケットを見つけたことに今気づいたように、どれ?と聞きます。もう少し隣でこれを続けさせて。

Wo Ai Ni/sooogood!                                             君を迎えにいくよ、夜、君の仕事終わりに。慣れない街、銀座なんかで働く君が店から出てきた、疲れ切っていたのにひとたび僕の車を見つけると笑って少し小走りで駆け寄る、そういうところがずっと変わらないね。「お疲れさま」「つかれたーー、どこ連れてってくれるの?」「考えてない!」とかなんとか言いながら、既に車は首都高に乗っていて、オレンジや白が眼下に散りばめられた東京の姿が広がる。助手席から夜景を見ている君がガラスに反射して、僕は気を引き締める。僕はこの日のために毎年出会った日という、付き合った日に少し隠された記念日を忘れては思い出してきたようにさえ思った。今日は、彼女がまだ思い出していないようだ。そのまま!そのまま思い出さないでいて。僕があと少しで思い出させる、それから一緒にこれまでの思い出を辿ろう、そしてこれから一生増え続けていくであろう出来事に思いを馳せよう。

 

 

フジロックYouTubeタイムテーブルも発表されて、見たかったアーティストのほとんどがそこに乗っていました。しあわせだ、夜更かしして観よう!夏のはじまりを感じさせるミュージックたちと出会ったこの日、忘れないでいよう、思い出そう! Weekend seems so far!